禁欲と世俗 2017 1 21

 多くの日本人には、予測不可能な言動のトランプ大統領に警戒感があるでしょう。
実は、私も、警戒感があるのです。

2017年1月21日の読売新聞には、このような記事がありました。

 トランプ大統領の嗜好として、
炭酸飲料を好み、たばこが嫌い。
酒は飲まない。
(引用、以上)
 派手な言動とは対照的に、
意外と禁欲的ですね。
 「ドクターペッパー」が好きな私としては、
「炭酸飲料を好み」というところは共感できますが、
「たばこが嫌い。酒は飲まない」で、
まさか世界に禁煙運動や禁酒運動を推進しないでしょうね?
 私も「たばこが嫌い」なので、禁煙運動はよいとして、
禁酒法などを作られては困ります。
アメリカには、禁酒法の歴史があります。
 昨年、私は、テネシーウイスキーの「ジャックダニエル」を
おいしく飲みました。
 酒は、その国の食文化を知る上で重要です。
そのうえ、適量ならば、食事を引き立てます。
 予測不可能なトランプ氏なので、
禁煙運動はよいとして、
禁酒運動や禁酒法になったら、困ります。

テロワール terroir 2015 5 10
 多くの日本人には、アメリカ・ワインというと、安物というイメージでしょうか。
確かに、スーパーにいくと、安物が、たくさん並んでいます。
 日本では、フランス・ワインは高級で、
アメリカ・ワインは安物という固定観念があるかと思います。
 だから、多くの日本人は、
ホワイトハウスが賓客を招待した時に、
出されるワインは、フランス・ワインではなく、
アメリカ・ワインしか出ないと聞いて、
アメリカ人は愛国心からアメリカ・ワインを出していると思うでしょうが、
これは、大きな間違いです。
 アメリカ人は、愛国心からアメリカ・ワインを出しているのではなく、
カリフォルニア・ワインのレベルは、
フランスの高級ワイン(Grand Vin)のレベルに達しているからです。
 本物の「Grand Vin」となると、
数万円どころか、数十万円にもなります。
 「Grand Vin」を飲みたい。
しかし、お金がない。
でも飲みたい。
それならば、カリフォルニア・ワインです。
 多くの日本人は、意外に思うかもしれませんが、
過去に何度も、国際的な品評会で、
カリフォルニア・ワインがフランスの高級ワインに勝利しているのです。
 さて、最近は、カリフォルニア・ワインの水準が国際的にも認知され、
高級ワインとなりつつあり、そう簡単に飲める価格ではなくなったのです。
 このように書くと、ワイン愛好家は「オーパス・ワン」を連想するでしょうか。
だいたい、相場が3万円から5万円だと思います。
これでは、「特別な日」はともかく、気楽に飲めるワインではありません。
 そこで、アメリカの地図を見ると、
ワイン生産に適している州は、カリフォルニアだけでなく、
オレゴン州やワシントン州があると気づきます。
 このような州のワインならば、まだ知名度が低いので、
味は超一流だが、価格は安いというワインを発掘できる可能性があります。
 オレゴン州ならば、ピノ・ノワールの赤、
ワシントン州ならば、メルロの赤でしょうか。
 さて、国際ニュースでは、
オバマ大統領がオレゴン州を訪問したというニュースがありました。
 オレゴン州のワインならば、
「ドメーヌ・ドルーアン オレゴン」(ピノ・ノワール)でしょうか。
 3,000円未満のワインで、数万円もする高級ワインに勝つ。
こういう楽しみ方もあると思います。
(注)
テロワールとは、ワイン産地の気候や土壌、地勢などの自然条件の「個性」のことです。
(参考文献)
ワインの便利手帳 井出勝茂(監修) ナツメ社

























































































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